JACグループ各社の拠点を展開しているアジア各国での、2024年1月~3月のホワイトカラー人材紹介の市場動向をまとめました。
【ジェイ エイ シー リクルートメント アジア各社の求人数増減一覧】
目次
- 全体総括:JAC Recruitment 海外進出支援室 室長 チーフアナリスト 佐原 賢治
- シンガポール:2025年にさらなる就労ビザ取得基準引き締め計画を発表したシンガポールの現状
- マレーシア:経済成長に伴い労働市場も順調な回復へ
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タイ:国内の内需回復に期待
駐在からの切替えポジションのニーズは継続中 - インドネシア:2023年GDP成長率5.05%、2024年も5%以上の成長を期待
- ベトナム:ベトナム経済全体に回復の兆し。今後の継続成長にも期待
- 韓国:年初から堅調の自動車関連業界の採用ニーズが拡大
- インド:売り手市場による採用コストの上昇および採用期間の長期化
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日本:株価は高値更新も先行きには不透明感、
海外事業要員募集は職種が多様化
全体総括:JAC Recruitment 海外進出支援室 室長 チーフアナリスト 佐原 賢治
アジア各国の中途採用市場は、暦や宗教行事の影響による短期的な求人・求職の増減を除いて概ね安定的で、一部の国を除いて前期比10%前後の伸びとなりました。
モビリティ関連を中心とする成長分野では各国現地企業のほか欧米系、アジア系の外資企業との人材獲得競争で日系企業が苦戦を余儀なくされる状況にも変わりがありません。日系企業では、本社から派遣される駐在員の代替要員などマネジメント人材の需要が高まっており、競合他社に対抗するためには、魅力的な報酬、責任と権限の明確化に加え、日本本社を含めた採用の意思決定スピードも求められます。
シンガポール:2025年にさらなる就労ビザ取得基準引き締め計画を発表したシンガポールの現状
- 求人数前年同期比:55%
求人数前期比(過去3年)
国内情勢
2024年のGDP成長率は前年比1.0~3.0%増予想です。消費者物価指数、コアインフレ率、ともに上昇率が昨年と比べ軟化する予想のため引き続き経済の安定が予想されます。今年はリー・シェンロン首相の退任、政権移行が予定されており、現在の与党である人民行動党(PAP)内ではローレンス・ウォン財務相が次期首相として内定しています。さらに2025年には総選挙も控えていることから、政権交代後の政策について注目されています。
企業の採用動向
シンガポールの転職市場は2017年以来の低水準で、2022~2023年の過去2年間で転職した労働者はわずか14.7%となり、2024年のシンガポール企業の採用は、従来よりも人材の採用がやや困難になる可能性があります。2023年に変更された外国人向け就労ビザの取得基準が2025年にも変更される予定であり、厳格化が進んでいるため、日系企業においては、より現地の人材採用に注力する必要があります。特に、昨年9月に導入された就労ビザの新審査制度(COMPASS)では、組織内の国籍の偏りを改善するための項目が設けられており、永住権を保持する日本人でさえも採用が難しくなり、他国籍の日本語話者やシンガポール人の採用が優先される傾向が強まっています。その結果、人材市場では熾烈な候補者獲得競争が起き、それに伴って一部の企業では外国人スタッフが在籍する部門の閉鎖や拠点移転などの措置を取る場合も見受けられます。新着求人の多くは既存スタッフの退職によって生じるリプレイスメントポジションですが、昨年から相談件数が増えている日本の新規進出企業からの新規ポジションの求人も見られます。
求職者の動向
年間を通じて、候補者の登録が最も多いとされる1~3月期ですが、今年は弊社への登録者数も低迷しています。日本人求職者についても、就労ビザの取得が困難であるため、シンガポール内での転職活動が鈍化しており、同時にシンガポールへの海外転職の実現も難しい状況です。
従来はボーナス支給後である年末から第一四半期以降にかけて、転職活動を開始する方が多い傾向にあります。特に日本人求職者に関しては、1月を過ぎるとEPやSpassなどのビザが更新されないという課題に直面し、転職活動者が急増しますが、来年1月からは就労ビザ取得基準がさらに厳しくなる見込みのため、転職市場の動きは鈍くなると予想されます。また、ビザ発給が不要なシンガポール人の日本語話者は母数が増加しておらず、ニーズは年々高まっているため、各企業の候補者獲得競争が激化しています。
JAC Recruitment シンガポール法人 社長
ファハド・ファルック
マレーシア:経済成長に伴い労働市場も順調な回復へ
- 求人数前年同期比:88 %
求人数前期比(過去3年)
国内情勢
2024年1~3月期のマレーシア経済は好調で、ASEAN地域全体の成長予想を上回り、有望視されています。GDPは5%成長すると予測されており、これはASEANの予測値4.8%を上回ります。マレーシアは進行中の半導体ブーム、米国製品への旺盛な消費、旅行やサービスに対する高い需要といった要因のおかげで、ASEANにおける経済成長のリーダー的存在となっています。この成長率予想は、マレーシア中央銀行の予想とほぼ一致しており、来年の経済の見通しが明るいことを示唆しています。2024年のインフレ率は2.5%と安定しているものの、政府が補助金の支給方法を変更する予定であるなど、潜在的なリスクに対する懸念があります。さらに、商品価格の世界的な変動、中国経済の低迷、米国大統領選挙をめぐる不確実性など、マレーシアの成長にとって課題となりうる外部要因も懸念されます。しかし、マレーシアは半導体売上高の増加による恩恵を受け、来年末までにピークに達すると予想されています。
企業の採用動向
マレーシアの雇用市場は回復の兆しを見せ、失業率は3.3%と低水準で推移し、雇用者数は昨年比2%増と着実に増加しています。2019年のパンデミック前の平均よりは少し高いですが、失業者数は昨年より5%近く減少し、2024年1月には56万7000人となり、改善に向かっています。雇用形態別に見ると、企業に勤める従業員が約75.2%と大半を占め、前年比で約1.3%増加しているのは興味深い点です。このような雇用市場の健全化は、個人の就職に有利なだけでなく、個人消費にも弾みをつけ、ひいては今年の経済成長の下支えとなりそうです。さらに、2024年1月のマレーシア国内の求人件数は約94,100件まで回復しており、新たな機会を求めている人々にとって状況は好転しています。
求職者の動向
求職者は活発化する転職市場に対して積極的にアプローチをしています。ダイナミックに変化する環境に適応し、求められる人材として競争力を維持するためには継続的な学習とスキル向上の必要性があると考えています。さまざまな教育コースやワークショップの受講、新しいソフトウェアプログラムの習得など、スキルセットの幅を広げる手段を具体的に検討しています。スキルアップやリスキリングの機会を積極的に求めることで、求職者は専門的能力を高めるだけでなく、個人の成長や自身の能力開発に投資していることがアピールポイントにもなります。
JAC Recruitmentマレーシア法人 社長
ニック・テイラー
タイ:国内の内需回復に期待
駐在からの切替えポジションのニーズは継続中
- 求人数前年同期比:68%
求人数前期比(過去3年)
国内情勢
2023 年通年のGDPは輸出の不振、消費回復の鈍化などが響き、 2022 年の成長率 2.6%から減速し、最終的に1.9%となりました。タイ国家経済社会開発委員会は2024 年のGDP予想値を前回予測の 2.7~3.7%から、2.2~3.2%に下方修正しています。2024年は消費を中心に内需は回復すると予想されるも、ペースは緩やかなものになる見込みです。観光セクターにおいて、タイ政府は外国人旅行者数の目標を2023年の2,810万から2024年は3,500万人に押し上げ、景気回復を目指しています。
企業の採用動向
引き続き、日本人の現地採用求人数は増加しており、求人傾向としてはビジネス拡大のための増員募集よりも欠員補充理由が多くなっています。それら多くの求人は駐在員の代替ポジションとして、MD・GM・Managerといったハイクラスポジション、製造現場の責任者、またはASEAN・その他海外エリア等への新規顧客開拓の営業統括等のポジションのため、豊富な経験や高いスキルが必要とされています。多くの企業が現地採用でこれらのハイスキル人材を求める背景としては、本社側での駐在員候補者が豊富ではなく、人員構成上、駐在員を派遣できない状況にあるためです。駐在員に係るコスト削減を進める企業もあり、駐在員からの切り替え目的での現地採用ニーズは今後も継続すると見込んでいます。
求職者の動向
駐在員の代替ポジションとしてハイクラス人材を探す企業が増えてきている中、元駐在員の方でタイでの長期的な生活を希望される求職者が増える傾向にあります。特に40~50代以上で、英語、もしくはタイ語を日常会話レベルで話すことができ、豊富な経験、高い専門性、または製造に関する技術や知見を生かし、即戦力として会社成長に貢献できるクラスの方々です。
JAC Recruitment タイ法人 社長
ガヴィン・ヘンショー
インドネシア:2023年GDP成長率5.05%、2024年も5%以上の成長を期待
- 求人数前年同期比:134%
求人数前期比(過去3年)
国内情勢
2月にインドネシア中央統計局が、2023年の実質GDP成長率を前年比5.05%と発表しました。コロナ渦以降2年連続で5%以上の成長となります。また、2月14日に行われたインドネシア大統領選挙によって、ジョコ・ウィドド前大統領の路線継承を公約に掲げたプラボウォ氏が新大統領に、ジョコ・ウィドド前大統領の長男ギブラン・ラカブミン氏が副大統領に選ばれたことで、2024年も5%以上の成長が期待されています。
企業の採用動向
2024年の1~3月期は大統領選挙の影響で、通年に比べ企業の採用活動が鈍化しました。これは、新大統領の施策が明らかになるまで、市場の同行を把握したいという動きによるものです。日本人の採用に関してもこの傾向は見られ、採用プロセスが通常より長くなる場合や、3月末まで採用活動をペンディングするといった動きもありました。
IT、FMCG(消費材)といった業種は変わらず多くの求人をオープンにしていますが、首都移転に伴った新首都建設にかかわる建設業や関連業種に関しての採用活動はまだ慎重になっています。
求職者の動向
インドネシアでは法律で定められている宗教ボーナスが3月に支給されるため、ボーナス支給後に多くの求職者が転職活動をスタートします。日本人に関しては、日本在住の候補者は年度末を転職のタイミングとして考えていることが多く、1~3月は活発に活動しています。インドネシア在住の候補者に関しては、インドネシア人と同様に宗教ボーナスの支給を待って転職される方がいるため、3月以降に増えてくることが予想されます。また今年の特徴として、4月の卒業後の就職先を探して活動する大学生が増えました。
JAC Recruitment インドネシア法人 アソシエイトダイレクター
山下 冬馬
ベトナム:ベトナム経済全体に回復の兆し。今後の継続成長にも期待
- 求人数前年同期比:97%
求人数前期比(過去3年)
国内情勢
ベトナム統計総局(GSO)の発表によると、2024年1~3月期のGDP成長率(推定)は前年同期比+5.66%となり、前同期として直近4年間で最高となった。特にサービス、工業および建設セクターで高い成長率を遂げている。サービスセクターは柔軟なビザ政策と観光促進プログラムによって観光業が回復したことに起因している。また、開発投資分野では、1~3月期の社会全体の実施投資額は前年同期比5.2%増となり、国内の多くの業界・分野で生産およびビジネス活動の回復傾向が見られた。
企業の採用動向
1~3月期は旧正月やボーナスのタイミングとなるためローカル人材の流動性が落ちる時期となり、今年も同様の傾向が見られました。例年、旧正月明けの4~6月期は年間で最も候補者の流動性が高まる時期となり、欠員補充、増員問わず採用ニーズは高まってくるものと思われます。特に1~3月期に成長がみられた半導体産業などの製造業や建設業は採用活動が活発になるのではと予想します。
日本人の採用市場については、現地支社の運営ローカル化を目指した企業からの相談が増加しており、今後駐在員から現地採用への切替えニーズが増えてくるものと予想されています。ただし、労働許可証取得プロセスに不明瞭な点が多く、引き続き今後の動向を注視する必要があります。
求職者の動向
ローカル人材の転職活動については、例年通り活動状況は鈍化傾向にありますが、旧正月明けから上半期にかけて活動が活発になると想定されます。
日本からベトナムへの海外転職希望者数については、依然としてやや低調。他国に比べ定年による転職機会の制限が少ないため、シニア層の海外転職希望は相変わらず強く、アクティブに活動している方が多い印象です。一方、ジュニア・ミドルクラスにおいては、足元の日本の経済状況などから海外就業を希望する潜在層は増えていますが、待遇面などの理由から慎重になる方が散見されます。
JAC Recruitment ベトナム法人 Regional Director
トゥ・ハー・グエン
韓国:年初から堅調の自動車関連業界の採用ニーズが拡大
- 求人数前年同期比:57%
求人数前期比(過去3年)
国内情勢
ディスプレイや自動車関連は昨年末から引き続き堅調で、輸出額も今後も伸びることが予想されています。
輸出が増えた一方、国内販売に限ってみるとHyundai、起亜の2大自動車メーカーの売り上げは昨対で減少しています。しかし、これは販売量からクオリティなどの付加価値販売への転換期における一時的なものと見られています。実際に利益重視の方針へ変わっているHyundaiは、1~3月期の営業利益は過去最高となりました。
サムスン電子が2023年12月期の事業別業績で半導体部門の営業損益が14兆8800億ウォンの赤字を発表し、SKハイニックスは2023年10~12月期は1年ぶりに黒字転換するものの、半導体業界は低調です。
企業の採用動向
1~3月期は二次電池やHEVなどの自動車業界関連業種の求人が前期比と比較して微増しました。ただ自動車関連の輸出が好調なため、欠員補充というよりも先行投資フェーズの増員ニーズが増えた印象です。母数の少ないニッチ領域の技術者やキャリア営業人材は30代の即戦力を求める声が多かったのですが、1~3月期は採用難が加速したこともあり、年齢層の幅も出てきています。また、日系企業からの求人は日本語スピーカーを求める声が多い状況ですが、最近、特に若手の人材が少ないため採用が難しくなっています。また、ここ最近は韓国を起点に東アジア、近隣諸国へ事業を展開するケースも増え、英語スピーカーや中国語スピーカーの求人も増えています。自動車関連業界、二次電池関連業界の展望は引き続き良いと予想されており、採用拡大計画という話も多く聞かれます。
求職者の動向
半導体業界も引き続き動いてはいますが、自動車業界の輸出が堅調なため、自動車関連二次電池&HEV業界の採用ニーズに対して業界の人材が動き始めています。特に、営業職人材の採用ニーズが増えていますが、韓国のインフレが続く中、条件を求めて動く候補者も増加しています。全体的に給与額は上がっていますが、物価がそれ以上に上がっているので、条件アップへの意識やニーズは高まっているものの、それでも転職には慎重になる候補者が多いようです。
給与面で日本と逆転するというポジションも出ていますが、マーケットの中で日系企業の採用力は高くありません。
JAC Recruitment 韓国法人 社長
加藤 将司
インド:売り手市場による採用コストの上昇および採用期間の長期化
- 求人数前年同期比:96%
求人数前期比(過去3年)
国内情勢
国際通貨基金(IMF)によると2024年4月1日を起点とする来年度のインドのGDP伸び率は6.5%となり、さらに2025年も6.5%と好調を維持する見通しであると示しています。また、内需の底堅さを反映し、昨年10月時点の予想からそれぞれ0.2ポイント上方修正したと発表しました。インド財務省も来年度の成長率は7%前後と予想され、引き続き経済が好調であることを発表しています。
企業の採用動向
インドの経済を表す一つの指標として自動車販売台数が挙げられますが、2024年3月までの販売台数が過去最高となるなど、インドの個人消費の伸びは堅調に推移しています。このような状況下で、多くの企業が部門強化もしくは増員のため採用活動を活発化しています。また、これまで様子見であった企業が本格的にインド進出することを決め、会社設立に伴う人材の採用が散見されたことも特徴でした。
採用マーケットは売り手市場となっており、優秀な人材を採用するとなると、競合他社からのオファー提示で想定していた予算よりも高い採用コストがかかるケースや、オファー提示しても辞退さることが多く発生していることから、採用活動の期間が長期化している企業が増えています。
求職者の動向
ローカルの採用マーケットは4月以降の評価期間に求職活動をする候補者が活発化します。自社の昇給率と転職先の昇給率を比較検討しながら少しでも良い条件で転職しようとするこの時期は、企業にとって非常に頭の痛い時期になります。
日本人の求職者については前年よりも海外就業を検討する数が増えていますが、インドのみに絞るということではなく、他の国も検討しながら、給与などの条件と海外就業を通して得られる経験をしっかりと考慮しながら、時間をかけてでも納得いく就職先を見つけるといった傾向にあります。
JAC Recruitment インド法人 社長
小牧 一雄
日本:株価は高値更新も先行きには不透明感、
海外事業要員募集は職種が多様化
- 求人数前年同期比:92%
求人数前期比(過去3年)
国内情勢
日経平均株価は2月に34年ぶりの高値を記録した後も上昇を続け、3月には40,000円台を記録しました。また円安の影響もあり2月度の輸出額は前年比で7.8%増加し、3ヵ月連続の増加となります。
内需に目を向けると、多くの企業で賃上げが発表されたほか、2月の訪日外客数が前年比で89%増えるなど、非製造業にとって明るい材料も増えています。
一方、高騰が続いていた企業物価指数はここへきて落ち着きをみせていますが、4月から始まる運送業、建設業における労働時間の上限規制がコスト上昇の要因となる可能性があるほか、人手不足により減産を余儀なくされた製造業で輸出にブレーキがかかる恐れもあります。
企業の採用動向
2024年2月のパートを除く有効求人倍率は1.31倍。3ヵ月前の2023年11月の有効求人倍率1.33倍からは0.02ポイント低下しているものの、依然として高水準です。
2024年1~3月期に当社に寄せられた日系海外事業要員の新規求人数は、前期比92%と減少しました。大企業では、完成車メーカーや自動車の1次サプライヤーから新エネルギー車関連の求人や、グローバル化が進むヘルスケア業界からも多くの求人が寄せられた一方、中小企業からの求人数には依然として伸びが見られません。海外駐在要員の募集に限ると昨年の10~12月からさらに増加し、前年同時期に比べ174%と伸びました。自動車・機械部品メーカーで中国やタイなどアジアの既存生産拠点の人員の交替要員を求めるものが多いほか、地政学リスクに対応するためのサプライチェーン見直しをミッションとする求人も目立ちます。また地域別では欧州、中南米、中東など、いっそう多様化しています。
その他、グローバルでの人的資本管理や組織のグローバル化を目的とするグローバル人事の募集、海外拠点のガバナンスの強化を目的とする監査やERP(統合業務システム)導入の要員を求める募集も活発です。
求職者の動向
1~3月期の海外勤務経験を有する新規求職者数は、前年同期比で122%と大幅に増加。前期比でも118%と増えました。
人材の流動化を奨励するような報道や広告物も多く、また転職をした人の中で実際に年収が増加した人の割合が増えていること、さらには外部人材を獲得するために報酬制度や福利厚生、働き方の見直しを行う企業が積極的にそれを訴求していることから、転職に対する関心や意欲は高まっています。
JAC Recruitment 海外進出支援室 室長 チーフアナリスト
佐原 賢治
この記事の担当
人材紹介会社ジェイ エイ シー リクルートメントが運営するJACリサーチにて、
業界や職種の動向、社会の課題を、「人材」という視点で解説します。